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Miyajima News

2009年3月15日

1.漢字検定

【H21年3月のコラム(第90号)】



1.漢字検定







念願の漢字検定準一級に、やっと合格できました!!

なんと二年半越し、“7回目”のチャレンジでの合格なのです。

思い起こせば10年ほど前でしょうか?

あるお客様と電車に乗っていた時に漢検のチラシを見つけ、

「こんなんがあるんですねえ。結構難しいなあ。一回一緒にトライしてみませんか?」

ということで「二級」に初挑戦したのです。

負けた方がメシをおごるという約束で!

とは言うものの、なかなか勉強する間もなく、あっという間に試験日を迎えました。

幸い二人とも一発で合格することができましたが、その頃は今ほど漢検はメジャーでは

なく、申し込みも本屋さんで申込書をもらって郵送するというものでした。



それから数年が経ち、漢検は平成教育委員会などのテレビ番組で採り上げられたり、

英検同様に高校や大学への入学や就職に有利に取り扱われるようになり、

一気に広まりました。平成19年度はなんと270万人もの人が受験されたそうです。



そこで平成18年の6月に、「よし、ひとつ上の“準一級”に挑戦するか!二級は一発で

合格したからちょっと勉強したらなんとかなるやろう」と受けましたところ、結果はなんと

200点満点の95点。半分も取れなかったのです。

ちなみにどんな問題かと申しますと・・・(先日の平成20年度第3回準一級問題より)





  





   



どうですか?わかりますか???

更にはこんな問題が・・・



    



   



どうでしたか?(正解をご希望の方はこちらまで)



なんと準一級の合格ラインは正答率80%(200点満点の160点以上)なのです。

二級までは70%なのに、準一級になると問題が格段に難しくなってしかも8割以上で

合格というのですから、一気に難しくなります。

「くそ?!」と何度か受けてもせいぜい120点どまりで、記憶力の低下をトシのせいに

してみたり、結局勉強する時間がないからなあと言い訳してみたりで、娘からは

「お父さん、受験料もったいないからもうあきらめや?!!」と呆れられていたのです。

ですから正直もうダメかと思っていたので今回の合格は本当にうれしかった。



よく言われることですが、パソコンや携帯電話の普及で漢字を手で書くことが本当に

少なくなっています。でも「ばら」とか「ゆううつ」とか「せっけん」とか、サラサラと漢字で

かけたら格好いいでしょ?亡くなった女優の夏目雅子さんは、作家の伊集院静さんと

話している最中にさらっと「憂鬱」という字を書かれたのを見て、

「この人素敵!」と一目惚れして結婚することになったそうですよ。



こんなことを書くと僕の漢検挑戦も不純な動機(?)のように思われるかもしれませんが、

漢字はやりかけると本当に面白いですよ!。

次はもちろん最高峰の『一級』に挑戦する「つもり」でが、

脳ミソの老化のスピードに負けないよう、早い内に再始動したいと思います。







「今年の漢字」で平成17年の漢字に選ばれた「愛」

清水寺 森清範貫主の揮毫色紙です

「愛」の深さ、強さが伝わってくるような字ですね






【追記:漢字検定協会について】



現在(財)日本漢字能力検定協会の「儲け過ぎ」の問題が新聞紙上を賑わしています。

実は私はあることがきっかけで理事長の大久保昇氏を少し存じ上げているのですが、

私がお見受けする限りでは、決して傲慢でも欲張りでもなく、少し小柄でガッチリ型の

真面目そうなお方でした。

「資料館」という名目で立派なお屋敷を購入してみたり、息子さんが経営する広告会社に

漢検の広告を高額で発注してみたりと、協会の私物化ともいえる行いが表面化しています。

たしかにこれは問題だと思います。



ただ、僕はここに「人間の弱さ・怖さ」を感じるのです。

というのは、大久保氏が漢字検定を始められたのが30年以上も前の昭和50年のこと。

その頃の受験者数は年間でも数百名に過ぎなかったそうです。

それから誰が現在の“270万人”もの受験者数を予測できたでしょうか?



漢検は平成4年に文部省(現文部科学省)の認定資格とされて以来、急速に伸びました。

しかし、受験料はほぼ昔のままです。そうしたら結果は明白です。

問題は漢検協会が非営利法人である「財団法人」であったこと。

これがビル・ゲイツ氏のマイクロソフトのような一般の会社なら、税金を払って堂々と儲けたら

いいでしょう。しかし、「儲け」を出してはならない。ではどうやってそれを「消す」か?

受験料を下げたり、寄附をしたりすればいいとはいうものの、実際はなかなかできないのでは

ないでしょうか?

決して私は大久保氏を庇って書いているのではなく、人間というものは「想定外の」急成長を

してしまうとよほどの人でない限り、道を踏み外してしまうものだということを実感したのです。



この文面はかなり「まずい」内容かもしれませんが、日本語の大切さが見直されている今、

漢字検定自体は非常によいものですので更に広まっていってほしいと思っています。

大久保理事長の今後の取り組みに期待し、「駄文」を終わります。





    【 初めて行った熊本城 2009.3.9 】

加藤清正公の築城ですが、日本三名城の一つとされるだけあって、

素晴らしいお城でした



└誠一郎のコラム