よくある質問

Q&A

ごく基本的なものからある程度突っ込んだものまで、色々ありますが、ご参考にして頂ければ幸いです。
弁棒、鍛造、熱処理、仕上げ、コストダウン、アプセット可能比率など、お客様からよく訊かれる質問を並べてみました。

A
どちらも素形材の製造方法ですが、
「鋳造」は、金属を溶かして型の中に流し込んで作る方法
「鍛造」は、金属をある温度まで加熱して軟らかくし、型の中に押し込んで成形する方法で、
金属の粘土細工”のようなものと言えます。
鋳造は複雑な形状向き、鍛造は強度を要する物向きです。
A
別名「アプセット鍛造」や「ツバ出し鍛造」とも言い、材料の先端又は中間をふくらませてツバを出す比較的シンプルな鍛造方法です。
軸部とツバ部とが一体でメタルフロー(金属の繊維のような内部組織)が連続しているため、減速機の歯車軸など、強度的に重要な部品に有効です。
もちろん「丸棒からの削り出し」に対するコストメリットも重要な目的です。
A
まさに「宮嶋式弁棒鍛造(特許No209965)」です。
弊社の創業の元となったお客様であるバルブの弁棒の寸法が、各社で少しずつ違っていたために専用の金型ばかりでは対応しきれず、標準(汎用)金型を多数そろえ、その組合せにより、多品種に対応できるようにしたのが始まりで、その後もその特長を生かし、数々の改良を加えて現在に至っています。
A
基本的に「鍛造性」のある材質であれば全て対応出来ます。
鍛造性とは「成形のしやすさ」で、材質によってかなり硬いものや、温度管理のシビアなもの、鍛造後じっくり冷やさないと割れてしまうものなど、いろいろあります。
現状の製品では大体次のような比率でやっています。
構造用鋼 40%
ステンレス 30%
黄銅・銅合金 20%
アルミその他 10%
A
材料径 Φ20〜Φ150
フランジ径 MAXΦ300位(位置は先端でも中間でもOK)
長さ MAX3400L
A

アプセット鍛造による、メリット有無の判断基準

削り出しの場合の材料費よりも鍛造素材の方が安価かどうか?

※実際にはアプセット鍛造をすることによる機械加工コスト(加工時間)の低減効果もありますが、厳しい昨今、機械加工コストも相当抑えられており、よほど軸部が長いものでないと、なかなかその分までは見て頂けません。
よって基本的には鍛造素材費≦削出し丸棒費でないとメリットなしと考えています。

メリットを大きくするための、5つのポイント

(1)ツバ径と軸径の段差が大きいほど、メリット大
(2)長いものほど、メリット大
(3)単価の高い材料ほど、メリット大
(4)ロットが多いほど、メリット大
(5)ツバが軸の真ん中にあるものは、メリット大
《補足説明》
(1)ツバ径φDは、軸径φdの約3倍以下が目安(φD≦φd*3)
(2)全長Lが、ツバ径φDの2〜3倍以上が目安(L≧φD*2〜3)
(3)SUS・SUH・SKD・Al・Cu・Ti・Ni合金など、鍛造可能な材質はすべてOK
(4)S-C・SCM材でロット300Kg以上が目安(例:1本10Kgなら30本以上)
   SUSなどは100Kg以上が目安
(5)ツバが軸の真ん中にあると、ツバの両側を削り込まねばならないためロス大

アプセット鍛造に不向きな形状

基本的には上の(1)・(2)項の逆の形状、すなわち
(1)ツバ径と軸径の段差が小さいもの(φD≦φd*1.5〜2)
(2)全長Lがツバ径φDに対して短いもの(L≦φD*1.5〜2)が不向きな形状となります。(鍛造工賃が出てこない!)
   そのほかに、下記のようなものは不向きです。
(3)ツバ厚Aが大きいもの
(4)ツバが2ヶ所以上にあるもの
《補足説明》
(1)アプセットは細い軸を据え込んでツバを出す方式であるため、ツバ部の体積によって何φの材料で鍛造できるかが決まります。よってツバ厚が大きくなれば、体積も大きくなるので材料径を太くしなくてはならなくなり、メリットが出にくくなります。
(2)シャフトの両端もしくは2ヶ所のツバ出しは、形状や工法により可能な場合がありますが、工数・金型費とも2倍以上かかりますので検討が必要です。
A
鍛造の方式・設備によって違いますが、当社の方式・設備ではツバ径は軸径(材料径)の3倍くらいを限度としています。
(例)材料径がΦ50なら、最大ツバ径はΦ150くらい
A
材質や寸法、製造ロット数によって大きく変わってきますので、よく言われる「キロなんぼ?」というのはご勘弁願いたいところなのですが、実際キロ単価で目安にされる方が多いので、敢えて書かせて頂きますと、50〜100円/kgというところです。実際には段取りを含めた作業工数(チャージ)・難易度(リスク)などを考えますので30〜300円/kg位の幅があります。

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