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Miyajima News

2017年7月8日

自分を守ると弱くなる

【H29年(2017年)7月のコラム(第199号)】

1.自分を守ると弱くなる

これはカー用品ショップ大手イエローハットの創業者、鍵山秀三郎さんの
日めくりカレンダーの中の一頁にある言葉です。

鍵山秀三郎さんの言葉は、とてもシンプルだけれども、とても奥が深い。
それが気に入って古いバージョンのものからずっと会社の男子トイレに掛けて
あるのですが、中でもこの言葉が最近すぅーっと心に沁み込んだのです。

その頁の説明をそのまま記しますと、

「自分を 守ると 弱くなる」

自分だけを守ろうとしたとき、人間は弱くなります。
反対に、自分以外の人を守ろうとしたとき、見違えるように強くなります。

という文章ですが、これはちょうど生き物の世界で母親が子どもを守るために、
普通なら自分たちよりもずっと強い天敵の生き物に立ち向かっていく姿に似ています。

自分はなんで必死こいて会社を経営しているんやろか?

それを考えたとき、その理由もこういうことなのかなあと思います。
もちろん自分も一人の人間ですから、お金は欲しい、美味しいものも食べたい。
でもその「自分の欲」だけで、会社という「集団」を経営しているとしたら、
こんな虚しいことはないと思う。

カッコつけるようですが、
会社には社員と、そしてその後ろにご家族の皆さんがいる。
その人たちの生活の基盤が会社なんやから、社長である自分はなにがなんでも
会社を守っていかなあかん。
本当は関わりたくないことや、近寄りたくない相手にも、勇気をふりしぼって
立ち向かっていかなあかん。
決して自分がエライからやなくて、そうせなあかんからそうしてるだけ(笑)。
まあ、そんなようなことを、この日めくりカレンダーの言葉はうまく表してくれているなあ
と思ったわけです。

これは決して社長に限ったことではなく、守るべきものを持つすべての人に言えること。

毎月21日にはこの言葉を思い出し、
つい引っ込んでしまいそうな「利他のパワー」を奮い立たせたいと思います。

  
紫陽花から朝顔へ・・・咲く花で季節の移り変わりを感じられるっていいことですね。


渥美半島の先にある伊良湖岬  滋賀との気候の差を実感する空の青さと高さです

  
大学時代の恩師が主宰する技術研究会で、広島県江田島の海上自衛隊術科学校
(旧海軍兵学校)に行ってきました。厳しい訓練を受けている幹部候補生さんたちの
姿を見ていると、平和ボケしとったらあかんなあと心底思います。
親切に説明くださった広報担当の方は、元教官をされていたそうですが、
「訓練生には理不尽とも言えるほど厳しい指導をすることがある。それは彼らが
実際に現地に赴いた時、筋の通らない、まさに理不尽なことにしばしば直面する。
その時に挫けてしまわないよう、心を鬼にして教えているのです。」
と仰っていたのが心に残りました。

└誠一郎のコラム