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Miyajima News

2009年12月6日

Q・C・D+S

【H21年12月のコラム(第101号)】





今年も12/3から神戸のルミナリエが始まりました。年々スポンサー不足で開催が

危ぶまれていますが、今年は規模も期間も縮小してなんとか開催されたそうです。

たまたま初日に神戸に仕事があって見ることができました。男二人の味気ない(?)

デートでしたが、14年前を思い出し、胸が切なくなりました。

(※ルミナリエは震災で亡くなった方々の鎮魂と街の復興を祈って始められました)




1.Q・C・D+S



毎年同じことを書いているようだが、早いもので今年もあっという間に

師走に入った。昨年の10月を頂上に、そこから崖下に真っ逆さまに落ちた

わけだが、どうにかこうにかそれから1年間あまり、持ちこたえている。

あらためて“おかげさま”だと思う。



しかし、実はこれは非常にまずい。なぜか?



答えは簡単である。



十分な『蓄え』があって、それを食い潰して生き長らえているのではなく、

銀行さんの融資や国の補助金(雇用調整助成金)のおかげでなんとか

なっているだけだからである。このままではまずい。なんとかせねば!



先日ある先輩経営者から「宮嶋君は甘いなあ。僕なんか月次赤字は

3ヶ月出しただけで、4ヶ月めからすぐに月次黒字に復活したで。

利益はトントンか、ほんまにわずかやけどな。」



「それは一体どうしたのですか?」と当然のように質問したら



「そんなんきまったるがな。人件費に手をつけなかったらこんな非常事態

どうにもならん。自分ももちろんガバッと下げたけど、社員にもそれなりに

下げてもらった。それから2・6・2の法則って言うやろ?社員は優秀な2割、

まあまあの6割、どうにもならん2割に分けられるっていうやつや。

その最後の2割の社員にやめてもらっただけやがな。そしたらどうや、

社内のムードが悪くなるどころか、逆にビシーっと引き締まってくるで。

消耗品とか電気代とか、そんなん節約しても知れたる。

仕事がいつ頃から回復するていう目処が立つんやったら我慢もできるけど、

今回のは違う。もしかしたら来年更に悪くなるかもしれんのや。そんな時に

そんな希望的観測で甘いことしてたらえらいことになるで。」



やはりその人は“すごい”経営者だと思う。



僕がこのまま赤字で会社を潰してしまったら、絶対にその人を非難することは

できない。しかし絶対に“首切り”はしたくない。



ではどうしたらいいのか?



会社の三要素は(1)お客様、(2)社員、(3)設備である。だから



『どんなにいい社員、設備があっても、仕事(お客様)がなかったらどうにもならない』



これは間違いない事実なのである。社員や設備を減らさない以上、なんとしても

仕事(お客様)を確保しなければならない。その方法にはいろいろあると思う。

ただ、決して焦ってはダメだ。



こんなとき、結局は“原点”に戻るしかない。



「お客様が何を欲しておられるか」



どんな仕事でも、お客様不在の商売はあり得ない。

そのお客様が求められるもの。それはQ・C・Dすなわち品質Quality・価格Cost

・納期Deliveryの3つに尽きる。そこに“心”の部分であるS(service)が加わって

はじめて“ファン”になっていただける。



『よいものを、安く、早く、そして気持ちよく』



結局これが基本だと思う。ここにしつこさ、こだわり、知恵(アイディア)が欲しい。

特に今はQ(高品質)とC(低価格)は当たり前。絶対にD(短納期)が勝負になる

と思う。当社が100人1000人の会社なら別だが、ミヤジマの社員30人くらい

食べていくだけの仕事は、知恵と努力次第で必ず見つかるはずだ。




来年の方針を考えながら、改めてこんなことを考える師走の初めです。





ルミナリエも綺麗でしたが、元町にある神戸大丸の建物と照明も

本当に素晴らしいと思いました。さすが神戸ですね!!




└誠一郎のコラム