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Miyajima News

2018年12月19日

十回目のドイツ

【H30年(2018年)12月のコラム(第216号)】 


ベルリン市街から少し離れた会場に向かう駅のホームより

1.十回目のドイツ

私が生まれて初めて海外に出たのは平成元年、1989年のことです。
なんと新婚旅行でした!
それ以来、工場視察や見本市見学、技能実習生の面接など、平成の30年間で
実に60回も海外に行きました。年平均ではちょうど2回になります。
一度に複数の国を訪問することもあったので、国別ではのべ72ヶ国に
なります。そのトップはどこか?・・・・・やはり中国で19回も行っていました。
その次がなんとドイツで、今回が10回目でした。
ちなみに3番めは技能実習生を迎えているインドネシアで9回です。
これだけたくさんの国々に行かせてもらえたことに、唯々感謝です。

それにしてもなんでそんなにドイツに行くのか?と、よく聞かれます(笑)
一言でいうと「好きだから」ということになるのでしょうけど、ひとつには
子供の頃からよく親父が「ドイツの技術はすごい」と言っていたことが妙に頭に
焼きついているからかもしれません。次はやはりなんといってもドイツは
弊社の生業(なりわい)である「鍛造」の発祥の地であるということ。実際に
工場を見学してみると勉強になること、驚かされることばかりです。
それともう一つ大きな理由はF氏との出会いだと思います。
F氏は現在は引退されていますが、かつて大手商社でドイツの鍛造関係の機械や
関連商品を取り扱い何度も日本とドイツを行き来されていて、その経験を私たち
鍛造業界の後輩にぜひ伝えたいということで何度かご一緒いただいたのです。
人生は出会いだといいますが、まさにその通り。
F氏に連れて行ってもらったドイツ各地での思い出は、私の宝物です。


とってもお洒落なFさんと 大阪にて

今回はEuroforgeというヨーロッパ全体の鍛造協会が初めて開催する
ConFAIRという技術発表会議に参加してきました。JFA日本鍛造協会
「若手海外研修」ということで、全国の鍛造会社から35歳以下の若者が
15名集まり、私は彼らに引率する委員6名の一人としての参加です。
当社からも中堅社員が1名参加させていただき、とてもためになったと
思います。


会場のSMS社の展示ブースで全員集合


見学させていただいた1社のEdelstahl Rosswag社にて

今回、特に印象に残ったのは「働き方」についての考え方です。
今、日本では「働き方改革」が盛んに叫ばれていますが、どうも日本では
「とにかく休め、無理に働くな」ということばかりが優先されているように思います。
でもドイツは違います。自分たちの高い給料、多い休みを維持するためには
どう働くべきか?より付加価値の高い仕事はないか?より生産性を上げる
改善はないか?より原価を下げられる方法はないか?など、
「休むことそのもの」よりも「休むための方策」に最大限の知恵を絞っている
ように感じました。ここは大いに学ばねばならないと思います。

さて、11回目はいつになるか???
それを楽しみに、いっそう知恵を絞りたいと思います。

《今回の写真ご紹介》


Hammerwerk Fridingen社でのミーティングの模様


Edelstahl Rosswag社からの素晴らしい眺めとセンスある建物


戦争の傷跡をそのまま残すベルリンのカイザー・ウィルヘルム教会


やはりベルリンの街並みは素敵です


弊社の森君と雨の中を散歩したことも今回のよい思い出です


発表の中で一番印象に残ったイギリスの大学の女性教授。強烈でした!


スペインCIE Galfor社のIgnacioさんとトルコ以来4年ぶりの再会


元ドイツ鍛造協会専務理事のDr.Tutmannさん、JFAの鈴木事務局長と乾杯


当社に来てくれたこともあるドイツのMr.Bodenとも再会


イタリアVaccari社のPellizzariさんとも再会

こうやって世界の鍛造業界に友達ができて幸せです。
感謝の気持ちを込めて、今年のコラムを終わります。
一年間ありがとうございました。

└誠一郎のコラム