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Miyajima News

2018年8月12日

社長業というものは

【H30年(2018年)8月のコラム(第212号)】 


8月7日の大津の花火。豪華絢爛な花火もたくさんありましたが、
私はこの藍染めのような色合いの花火が心に残りました。

今年もお盆がやってきた。
テレビを見ると、8月6日の広島原爆や9日の長崎原爆のことを採り上げた番組を
やっている。今年は戦後73年にもなるが、戦争のことは決して忘れてはならない。
そしてもちろんご先祖様のこと、亡くなった先輩や友人たちのこと・・・
そういうことを思い起こさせてくれるお盆を、大事に過ごしたいと思います。

1.社長業というものは

日本電産の永守重信さんは、「月曜日の朝に 『ああ、また今週も仕事が始まる。
会社行くの嫌やなあ』 と思う社長は、即刻社長を辞めなさい」と何かの本で書いていた。

かの松下幸之助さんは、「社長業というものは、いわば”悩み業”です。悩みのない社長など
いません。いつもかもあれやこれやと悩みあぐねていて、はじめて社長といえるのです」
と書いておられた。

私がいつも叱られている岐阜県の(株)タニサケの松岡浩会長は、常々こういっておられる。
「長たる者は、部下の誰よりも損をする覚悟をもって行動すべし」。
すなわち「社員の皆が気の毒に思うくらいの努力を謙虚に積み重ねなさい」と。

こういうことを考えたとき、はたして自分はどうだろうか・・・と時々思う。

仕事とはいえ、日本全国、いや時には海外まで出かけて行ける。その先々で素晴らしい
景色を見たり、美味しいものを食べたりできる。多くの人に出会えて、様々な経験ができる。
これだけをみると、社長業ほど楽しいものはない。

しかしそんな中でも一つだけ言えることは、どこにいても、何をしていても、
いつもかも会社のことを考えている、ということだけは間違いない。

幸か不幸か、私は学校を出てから4年間勤めさせていただいた会社でこんな一言を学んだ。
「すべての人間に平等なものが一つだけある。それは時間だ。持って生まれた才能や環境は
人によって不平等きわまりない。だから自分より能力が上の相手に勝とうと思ったら、ひたすら
時間をかけるしかないのだ。これでもかという時間をかけてはじめてよい知恵も浮かぶのだ。」

ミヤジマへ戻ってきてほぼ30年。
この間、この言葉ほど自分を励ましてくれたものはないように思う。
もちろん、これは決して人に強要してはならず、あくまでも自らの意思であることが重要だ。

お盆休みとかいっても、結局は会社に来て、何をするでもなくいろいろなことを考える。
「ああ、今日は何もできずに終わってしまった」という日もあれば、「おお、今日はすごくいい
考えが浮かんだ!」とか「山積みの書類がすっきり片付いた!」という日もある。
家のことはいつもほったらかしで、家族にはつくづく申し訳ないと思う。
でもいまのところ、これが鈍くさい私の「スタイル」なのだ。

いつかはこの「だらだらスタイル」をあらためねば・・・と思いつつ、
今年のお盆休みも会社にいる私です。

 

 

 
インターアクトクラブという中・高校生の社会奉仕団体の夏期研修に同行して
宮城県の気仙沼まで行ってきました。
牡蠣の養殖50年以上の畠山重篤さんという素晴らしい先生のご指導で、
気仙沼の海と、それを支える森がいかに深く関わりあっているか、そして人間はそれらの
自然の中で「生かされている」のだということを実体験を通じて学ぶことができました。

NPO法人『森は海の恋人』 https://www.mori-umi.org/

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