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Miyajima News

2018年6月1日

とんびになりたい

【H30年(2018年)6月のコラム(第210号)】 

1.とんびになりたい

もし、自分が何かの動物に生まれ変われるとしたら、何になりたいか?
そんなことを考えたことがありますか?

僕ならば・・・「鳶(とんび)」になりたいと思う。
上昇気流に乗りながら、空を悠々と飛んでいる姿を見ると、実に気持ちよさそうだ。
身に纏(まと)っているものは、なーんにもない。実にシンプルだ。

一年半ほど前に、ある勉強会で滋賀県内に本社のあるT社を見学させていただいた。
その際、社長さんの机を見て驚いた。机の上にも周りにも、何もないのである。
あるのは社長さんの椅子と、天然一枚板の机と、反対側に丸椅子が4つあるだけ。
ご案内いただいたスタッフの方に
「社長さんの机は、実際に仕事をするのが別にあるんですよね?」
と訊いてみたのだが愚問だった。
「社長の机はここだけです。相談事があるときにこの前に座って社長のアドバイスを
もらうくらいで、それ以外は社長は殆ど現場に出ていてここにはいません。」とのこと。
その社長さんは私よりもいくつか若い方なのだが、この机にはびっくりした。

「断捨離(だんしゃり)」と名のつく本が本屋の棚に沢山並んでいることを思うと、
こうやって悩んでいる人は世の中にごまんといるんだろうなと少し安心するけれど、
人生を4つに区切るなら、最後の第4クオータくらいは「とんび」のように
何にも囚われずに生きてみたいなあ・・・
そんなことを思う、56年めの初夏であります。

└誠一郎のコラム