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Miyajima News

2017年8月6日

トップに大切なこと(祝!200号)

【H29年(2017年)8月のコラム(第200号)】 
祝 200号!!いつも読んでくださり、ありがとうございます!


2015年の彦根市の観光チラシより「井伊直弼公」

1.トップに大切なこと
 
安倍内閣の支持率が急激に落ちている。
私はこのコラムの中で政治や宗教のことをとやかく言うつもりは毛頭ないが、
歴代のどの首相よりも世界中を駆け回ってがんばっておられる安倍首相が、
なぜそうなってしまったのか・・・安倍首相への批判ではなく、
トップには何が大切かという視点で書いてみたいと思います。

まず、組織のトップに一番大切なことは何か?

いろいろあると思うが、私は「無私」ということに尽きると思う。
「無私」とは、「私心(我欲)が無い」ということである。
人間というものは、どんな立派な人でも、実は「欲の塊」である。もちろん私も。
でも欲があるからこそ頑張れるという面もあるから、欲を全く否定するつもりはない。

しかし、こと組織のトップとなる人にとっては、欲はできるだけ抑えなければならない。
なぜなら、トップには強い権限が与えられるからだ。つまり誰も文句を言えない(言いにくい)。
だからこそ、トップは自分の欲をできる限り抑えて公明正大な舵取りをしなければならないし、
それができるかどうかが成功のカギを握ると言ってもいいだろう。
この点、私から見る限り、安倍首相には「私心」が感じられず、素晴らしいトップだと思う。

では何が足りないのか?
私は「わかりやすさ」と「あえて憎まれ役になること」の二つだと思う。

安倍首相は「丁寧に説明したい」など、表面上きれいな言葉をよく使われるが、
自分にはまったくわからないことが多い。政治の世界には、はっきり言えないことが
山ほどあることもわからなくないが、「わかりやすさ」=「安心」と「信頼」なのだ。

もう一つの「あえて憎まれ役になること」の典型が消費税である。
安倍首相は消費税を8%から10%に上げる期日を二度も延期した。
誰しも税金は払いたくない。しかし、この国にとって「本当に」消費税増税が必要
なことなのであれば、私はどんな批判、抵抗を受けてでも断行すべきだと思う。
逆に、消費税増税が経済悪化など、長い目で見て国民のためにならないのであれば、
はじめから「やる」と言わなければよい。
もちろん、世の中の環境は時々刻々と変化するので「朝令暮改」ということも必要だろう。
しかし、国の方向性を決めるような大事なことは、国会で十分に議論し、
その上で決まったことは首相が信念と責任をもって「やりきる」べきだと思う。

私は彦根に生まれ育ち、小学校の時から「井伊大老のおかげで今の日本がある」
ということを教わってきた。井伊大老は、幕末の激動期に、天皇の許し(勅許)を得ぬまま
鎖国を解き、国を開いてしまった(日米修好通商条約の調印)。それが尊皇攘夷派の
怒りを買い、桜田門外の変で暗殺されてしまったが、もしあの時、国を開いていなければ、
日本は隣の清国(中国)のように欧米列強の食い物にされていただろう。
だから私は井伊大老こそ「無私」の人だったのだと、彦根人として誇りに思う。

いずれにせよ、安倍首相には日本のため、最後まで全力で頑張ってほしいと思うし、
私は私で、「わかりやすさ」を心がけながら熟慮を重ね、本当に大事なことは
たとえ憎まれてでも後で「あの時のあの判断がよかったのだ」と思ってもらえるよう、
「私心」をできるだけ抑えてまっとうしていきたいと思う。


祝!わが母校、滋賀県立彦根東高校が夏の甲子園出場を決めました!
学校は彦根城内にあるのですが、先日の土曜日、久しぶりにお城のまわりを
散歩していたら、写真のような垂れ幕がかかっていて嬉しくなって
つい構内に入っていくと、ちょうど野球部の生徒が練習を終えたところで、
私の姿を見るなり一人一人が「こんにちは!」と元気に挨拶してくれました。
「なんとまあ礼儀正しい!」と、恥ずかしながらも感動してしまいました(涙)

《追記》


8月14日、生まれて初めて甲子園まで母校の応援に行ってきました。
三塁側アルプススタンドは写真のように「赤鬼魂」で見事な赤に染まりました。
青森山田高校との二回戦で、残念ながら6対2で敗けてしまいましたが
9回の裏の最後の最後まであきらめない選手たちの姿に感動しました。
さらに感激したことは、試合終了後に青森山田高校の校歌が流れ出すと、
彦根東側の誰一人として帰ろうとせず、手拍子で相手の勝利を称えたことです。
こんな学校を母校にもてたことを、あらためて誇りに感じました。
選手の皆さん、監督、そして応援団の皆さん、ありがとうございました。

└誠一郎のコラム