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Miyajima News

2016年11月30日

三つのメロン

【H28年(2016年)12月のコラム(第192号)】



大津琵琶湖西岸からの日の出 (11月26日 iPhoneで撮影)
手前に漁場に向かう漁船、遠くに三上山(近江富士)が見えます

1.三つのメロン

手元に三つのメロンがあったとします。

一つは、最高級のメロン
もう一つは、そこそこ良いメロン
最後の一つは、ふつうのメロン

この内の一つを人にプレゼントするとしたら、あなたはどれをしますか?

これは先月に社内で「ふいご祭り」(鍛冶屋の神様のお祭り)をした時に、
当社の製造部長が乾杯の挨拶で話してくれたことです。
彼はお母様を早くに亡くされているのですが、お母様が生前いつも
子どもたちに話されていたのが、「人に物を差し上げるときは、自分が
一番欲しいと思うものを差し上げなあかんで」ということだったそうです。

だから答えはもちろん一つめの「最高級のメロンを差し上げなさい」ということ
なのですが、彼は子ども心に「おかあちゃん、なんでそんな勿体無いことを
せえと言うんやろ?」と思っていたそうです。「でも今の歳になってやっとその
意味がわかった。皆さんも周りの人を喜ばせるようなことを考えてください。」
という、素晴らしい乾杯の挨拶でした。

人間だれしも「欲」というものがあります。それをすべて否定する必要はないと
思います。欲望は「生きるエネルギー」になるからです。でもそれを最優先に
してしまってはいけない。「少しだけ」でいいからそれを我慢する。それが結局は
よい人間関係をつくり、ひいてはそれが自らの幸せにつながるのではないでしょうか。

昔ある先輩に、よい人間関係をつくる秘訣は「四分六の法則」だよと教わりました。
「五分五分」ではなく、自分は四分、相手は六分、相手に少しだけ分をもたせてあげる
だけで、ものごとはうまくいくんだよというお話でした。

自分はいつまでたっても欲の塊、日々反省ですが、人に何かをして差し上げる時は、
この「三つのメロン」の話を思い出し、「できるだけ譲る」ことを心がけたいと思います。


おかげさまで弊社は今月の12/20で「創立60周年」を迎えられることになりました。
これも今まで弊社を支えていただいた皆様のおかげと、深く感謝申し上げます。
60周年を記念し、今年の「ふいご祭り」は社員全員で賑やかにさせていただきました。
常務(前列右端の赤いネクタイ)のプロデュースでしたが、緊張あり、笑いあり、涙あり、
サプライズありで、感動いっぱいの楽しい宴会でした。
これからも社員一同、一層の努力を重ねてまいりたいと存じます。
どうか今後とも宜しくお願い申し上げます。

└誠一郎のコラム