新着情報

Miyajima News

2014年7月1日

海外旅行50回

【H26年(2014年)7月のコラム(第163号)】





ポーランドの菜の花畑  / YPF(八木工業ポーランド)多胡雅史氏提供





1.海外旅行50回



このコラムは、ベルリンで書いています。



今回は、IFC(International Forging Congress)という、鍛造業界におけるワールドカップ

のような国際会議に参加するのが目的です。 https://www.ifc2014.org/



この会議は3年に1回開催され、世界中の鍛造関係会社が集まって各国の状況報告や

技術発表が2日間あり、その後、開催地を中心に工場見学ツアーが開催されるものです。

今回はドイツのベルリンが開催地で、日本からは60名が参加しています。



明日からはドイツ、フランス、イタリア、スペインなどのコースに別れて工場見学に出かける

のですが、私が選んだトルココースは、参加者42名中なんと日本人は私ただ一人でした!

3日間、どうやって過ごそうかと心配ですが、まあ、なんとかなるでしょう・・・(笑)



しかし、こうやって海外に出てこれるのも、社員の皆ががんばってくれているおかげだと

あらためて感謝しております。



ところで、今まで自分はどれくらい海外に出かけたのだろうと思い、先日過去のパスポートの

入出国記録と、昔の手帳を照らし合わせて書き出してみました。

そしたらなんと今回がちょうど50回めだったのです。



初めての海外旅行は1989年(平成元年)の新婚旅行です。今年が2014年ですから、

25年で50回ということは、平均すると毎年ほぼ2回、海外に出かけてきたことになります。



この50回の海外旅行で訪れた国はちょうど20ヶ国、のべで60ヶ国にもなります。

そのうち最も訪問回数が多いのは中国でなんと18回、次が今回も来たドイツで8回、そして

インドネシアの6回、韓国の4回、タイの3回、イタリア、ベトナム、アメリカの2回と続きます。



中国はいっとき真剣に進出や取引を考えたことがあって、その頃は頻繁に出かけていた

のですが、それ以外の国はほとんどが見本市視察や工場見学が目的です。それにしても

よくこれだけあちこち出かけて来たものだなあと自分のことながら思います。



「グローバル」という言葉が使われるようになって久しいですが、残念ながらほとんどの

日本人はこの時代の流れに逆行しているように思います。海外での事件を見ると、どうしても

親は子供を海外留学に出したがりません。学生の就職でもほとんどが地元指向で、

海外赴任どころか県外勤務も嫌がる若者が多いと聞きます。



先日あるセミナーで興味深いことを聞きました。

世界トップクラスの人材を輩出しているアメリカのハーバード大学は、毎年約4500名の

新入生を迎えるそうなのですが、なんとその中で日本人は10数人しかいないとのこと。

それに対し、隣の中国は500数十人もいるそうです。なんと一割以上もを占めるのです。

その若者たちが20年、30年後に国を代表する立場に立った時、学生時代ハーバードで共に

学んだ友達が世界中で活躍し、「おれ」、「お前」の関係で会話を交わすことになるでしょう。

このことを考えると、日本の将来が本当に心配になります。そういう関係は今日明日に

すぐできるものではないからです。



最近ダイバーシティ(Diversity、多様性)ということがよく言われますが、これからは本当に

ボーダーレス(borderless)というか、国境を意識しない、開かれた国際的な感覚を持たないと

いけないと思います。



「それが町の中小企業のおっさんとどない関係あるねん?」と言われると困るのですが、

50回めの海外にいて、思うままを書いてみました。            (おしまい)







5月21日、弊社に初めてドイツからお客様が来られました。

「ちゃんと説明、会話できるかなあ」と心配はありましたが、なんとかなりました。

僕の海外50回の経験が、「浪費」になるのか、「宝物」になるのかわかりませんが、

行かせてもらったご恩に報いるためにも、なんとかモノにしていきたいと思います。





国際鍛造会議のオープニングを宣言するドイツ鍛造協会のDr.Tutmannさん





           国際鍛造会議のプレゼンの様子



└誠一郎のコラム