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Miyajima News

2006年2月2日

無財の七施 (むざいのななせ)・「壁」を突破できるかどうかの「壁」

【H18年2月のコラム】
色紙
武者小路実篤の詩「この道より」の色紙
「巧遅は拙速に如かず」と1月に書いた手前、あまり内容は熟しておりませんが
下記2テーマ、思うことを書いてみます。
(1)無財の七施 (むざいのななせ)
弊社では、毎年初めに安全や品質、業績の目標、そしてそれを達成するためのテーマとともに、年間スローガンを定めています。
今年は「一日一善」をスローガンにし、どんな小さなことでもいいから、毎日一つずつ、善いことを積み重ねようと全員で心掛けているのですが、とは言うものの、なかなかできるものではありません。
昔、ある会社に「無財の七施(むざいのななせ)」と書いた紙が貼ってありました。
その字のごとく、財(お金)が無くてもできる七つの施し(おこない)という意味ですが、それを簡単にいうと下記のようなものになります。
1.眼施(がんせ) やさしい眼差しを向ける
2.和顔施(わげんせ) ニコニコした笑顔で接する
3.愛語施(あいごせ) 優しく温かい言葉をかける
4.身施(しんせ) 自らの身体を使って奉仕する
5.心施(しんせ) 相手の立場になって心を込める
6.牀座施(しょうざせ) 席や立場を譲ってあげる
7.房舎施(ぼうしゃせ) 部屋に迎えて休んでもらう
小さなことでも、まずはできることから!
石仏
(2)「壁」を突破できるかどうかの「壁」
何度か書きましたとおり、僕はお酒が好きです。好きな順に並べると
1.何と言っても日本酒、特に新潟の酒
2.シングルモルトが最高のウイスキー
3.身体に沁み入るような赤ワイン
4.男同士で語り味わう焼酎、それも芋
5.最初の一杯は何にも代えがたいビール
といったところでしょうか(~o~)
その四番目で申し訳ないのですが、先日、鹿児島の濵田酒造という本格焼酎製造会社の濵田雄一郎社長のお話を聴く機会がありました。
非常にお洒落な方で、その秘訣は?と訊きましたところ、ぜ?んぶ奥さんの見立てだとのこと。
奥様はいかにも「姉御さん(?)」という感じのとても綺麗な方なのですが、それはそうとして、濵田社長のお話の中で、大変感銘を受けた言葉がありました。
それは、
「誰しも夢や目標を持っているが、それが『自分ごと』である内は壁を突き破れない。
しかし、それが自分の欲を超えて『世の中ごと』になったとき、初めて壁を突破できるのではないか。
しかもそれは、世の中のためにと必死でやっている内に、ふと気がつけば目標を超えてしまっていたというようなことになるものかもしれない」
というお話です。
お話の後の宴席で「鹿児島では『世の中ごと』っていう言い方をするんですか?」と訊きましたら、「いいや、なんか判らんけど一所懸命喋ってたら『世の中ごと』っていう言葉が飛び出したんです。」と仰っていました。
人間、「自分のため」よりも「世のため人のため」に発揮するエネルギーの方が大きい、そんな本物のエネルギーを発揮できるようになりたいものです。
海童
濵田酒造 赤いボトルの焼酎「海童」

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