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Miyajima News

2011年3月10日

逆転の発想

【H23年(2011年)3月のコラム(第117号)】







1.逆転の発想



 いきなりこんな写真が出てきたのでビックリされた方もおられるでしょう。

すみません。それを目論んで掲載したのです(笑)



 とまあ冗談はさておき、ワコールが「胸を小さく見せるブラ」を発売したという新聞記事をみて、

さすがやるな!と思った。「胸を大きく見せたい」すなわちいっとき流行った「寄せて、上げて」

というフレーズのブラジャーは多くの悩める乙女の願望の商品であろう。

しかし、それを逆手にとって「小さく見せる」という発想があるとは!?

たしかに、胸の大きな女性にとって、それを人からジロジロ見られるのが嫌だということも多々

あるのかもしれない。しかしそれを実際に商品にするのは結構勇気が要ることではないか?

この“新商品”が売れるものなのかどうか・・・楽しみにみてみたいと思う。

(でも、どうやって調べるのだ???)



 モノが溢れている現在、どこにでもあるもの、だれもが思いつくものはあまり価値がない。

本コラム第103号 でも書いたが、「物以稀為貴」(「物は稀(まれ)を以て貴きを為す」)

ということが、これからますます大事になっていくと思う。

同じような言葉に株の世界の格言で「人の行く 裏に道あり 花の山」というのも

ある。また、あるアイディアを思いついた時、十人に訊いて十人ともが賛成という話は危険

である。少なくとも2、3人の反対意見が出るようなものでないと成功しないとも言われる。







 ひとつ私自身のそんな経験を言うと、長年1バーレルあたり20から40ドルだった原油価格が、

60ドルを超え、いよいよ100ドルに迫ろうという勢いで高騰したある日、発電機事業を大々的に

手がけていたA社が、もはや発電では生きられないと事業撤退するという新聞記事を読んだ。

最初は「ふーん、それもしかたないわな」と思っただけだったが、その晩、犬の散歩をしている時に

パッと閃いたのである。「・・・ということは、新品の発電機の出モノがあるのではないか!?」と。



 それで探したところ、みごと北九州に新品同様の発電機が見つかり、それをタダ同然の価格で

譲っていただくことができた。その後、原油価格は2008年6月に130ドル超の史上最高値を記録

したのだが、案の定その後は急落し、発電機が当社で大いに活躍することになった。

当社は通常の鍛造メーカーとちがって小ロット品を主体としているため、ピークの時だけ電気を補充

できる発電機は非常に有効なのである。(現在は再び100ドル水準になって苦しい面もあるが)



 しかし、この「中古の発電機を買って設置する」という話を何人かの人に相談した時、ほぼ全員が

「宮嶋君、頭がおかしいんじゃないか?」といわんばかりに反対されたのである。

この時に思ったのは「ほとんどの人が反対するけれど、自分の中では

7、8割の勝算がある時、それは絶対に◎である」
ということである。



 とはいえ、そう次から次にすごいアイディアが出てくるわけではないが、それで儲けまくっている

会社が福井にある。売上高46億円で経常利益がなんと8億という会社である。そこの会社の

社長さんはいつもネットを見て「何かヒントはないか」考え、パッと閃いたらそれがいけるかどうか、

徹底的に現地現物調査をされる。それでいけると判断したら、すごい勢いで誰も考え付かない

ような新しいビジネスを展開されるのだ。



 これは「才能」というか「天分」というものかもしれないが、決して一攫千金をねらうというのでは

なく、地味でコツコツやる商売の中でも、人が考え付かないようなやり方を僕も見つけたいと思う。



目的は???







もちろん旨いお酒を飲むためである(笑)



これじゃあダメかーーーー!!!



(おしまい)

└誠一郎のコラム