ミヤジマ社長 宮嶋誠一郎のコラム

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1.盥に一滴の水

【H23年(2011年)1月のコラム(第115号)】



1.盥に一滴の水

 会社のトイレにイエローハット元社長、鍵山秀三郎さんの日めくりカレンダーが
かけてあるのですが、その中の一頁にこの言葉があります。

 意味は「盥(たらい)に一滴の水を加えても、見た目にはまったくわからない。
しかし、確実に一滴は増えるのだ。それが積もり積もって盥はいつか必ず満ちる。
成功につながる努力というのはそういうものである。」という意味です。
 よく似た言葉に「水滴、岩をも穿つ(うがつ)」(水滴は、何年もの間に岩にさえも
穴をあけてしまう)というのがありますが、たしかに成功者とそうでない人との違いは、
運とか能力とかいろいろあるとは思いますが、やはり執念というか根気というか、
ある意味異常なほどの「しつこさ」が一番ではないかと思っています。

 先日も当社の機械で、ある重要部品がアンビルという機械の基礎から全く抜けなく
なってしまうという大トラブルがありました。油圧ジャッキで何百トンかけても抜けないの
だからもうダメだと諦める声も出ました。しかし僕は、完全に固着しているのではなく、
ほんの数ミリだけは動いたので「これはいける」と信じ、根気よく潤滑剤を沁み込ませる
ようにしたところ、何日か後にやっと抜けたのです。
 内心は「ほんとに大丈夫かな?」という不安もあったのですが、「最悪一年かかってでも
潤滑液を沁ませ続けたら必ず抜ける」と信じ続けたことが結果的によかったと思います。
筒が抜けた瞬間、まさにこの「盥に一滴の水」という日めくりの言葉が思い浮かびました。

    
油圧ジャッキで恐る恐る抜いている様子       12月2日 夜9時15分 やっと抜けた瞬間

 しかし、この言葉にも大きな「落とし穴」があると思います。

 それは「もし盥に小さな穴が開いていたら永遠に盥は一杯にならない」ということです。
「そんなの当たり前やん」と思われるかも知れません。しかし、実際には盥に穴が開いて
いるにもかかわらず、せっせせっせと水滴をたらし続けているというようなことが案外多い
のではないでしょうか。それで「結果が出ない」とか「努力が報われない」と苦しんでいる
のです。しかし、こういう場合にせねばならないことはなんでしょうか。

 言うまでもなく、「まずは盥の穴を直す」もしくは「盥を換える」ということでしょう。

 新年にあたり、これからの一年の努力が「徒労に帰す」ということのないよう、こういう
「ものごとの本質を見失わない」ということの大切さをあらためて思い起こし、今年最初の
コラムとさせていただきます。

 皆さまの今年一年のご多幸をお祈り申し上げます。


今年の干支 うさぎの土人形 『祝卯』です。(昨年同様、津山市 妹尾さんの作品です)
一年間、弊社玄関でお客様をお迎えしてくれますので、よろしくお願いいたします!

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