【H21年9月のコラム(第96号)】
1.お金にならない仕事
ある方から、
「宮嶋君も社長になったら、お金にならん仕事もようさんせんとあかんで(※)」
とよく言われてきた。(※「たくさんしないとダメですよ」の意)
「お金にならない仕事」・・・いろいろあると思う。
地元では町内会の行事、子供のPTAの役員、商工会、商工会議所関係の仕事、
あるいはボランティアや、社会奉仕団体の活動、更にはお寺や神社の役など。
やや仕事に近いところでは、行政や金融機関、業界関係の仕事などなど・・・。
しかし、不思議なもので、やはり先輩の言うことは聞くべきである。
私なりに本業とのバランスを考えて、本業は一生懸命やりながら、滋賀県の
中小製造業の勉強会の会長をしたり、業界のいろいろな面倒な(失礼!)役を
引き受けたりしてきた。それも「名誉職」ではなく、「実務的な役職」なので、
交渉、
調整、段取りなどに費やした時間や労力はかなりのものになると思う。
そのおかげかどうか分からないが、今回、政府の「ものづくり試作開発等補助金」
の難関審査に合格することができ、多額の開発補助金をいただけることになった。
もちろん、そのような仕事と今回の審査合格に、直接的な関係があるわけではない。
しかし、よく考えると「大変やなあ」「面倒やなあ」と思いながらもやってきた、
いわゆる「お金にならない仕事」のおかげで、学んだことは計り知れず大きいもの
があるように思う。
ところが難しいもので、「こういう(奉仕的な)ことをやっていたら、そのうち
いいことや儲かることがあるだろう」と思ってやっていると、これまたなかなか
そういう「いいこと」がやって来ないものだから不思議である。
「無償の愛」ではないが、「見返りを求めない行為」というものが大事なのだろう。
こういうと「そんなきれいごとゆうとってどうするねん」という声も聞こえてきそう
だが、世の中っていうのは案外そういうものだと思う。
「お金と女性は、追うと逃げる」
誰の格言か知らないが、蓋し名言である。
朝の散歩中に咲いていた小さな朝顔(8/27)
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