【H28年(2016年)12月のコラム(第192号)】
大津琵琶湖西岸からの日の出 (11月26日 iPhoneで撮影)
手前に漁場に向かう漁船、遠くに三上山(近江富士)が見えます
1.三つのメロン
手元に三つのメロンがあったとします。
一つは、最高級のメロン
もう一つは、そこそこ良いメロン
最後の一つは、ふつうのメロン
この内の一つを人にプレゼントするとしたら、あなたはどれをしますか?
これは先月に社内で「ふいご祭り」(鍛冶屋の神様のお祭り)をした時に、
当社の製造部長が乾杯の挨拶で話してくれたことです。
彼はお母様を早くに亡くされているのですが、お母様が生前いつも
子どもたちに話されていたのが、「人に物を差し上げるときは、自分が
一番欲しいと思うものを差し上げなあかんで」ということだったそうです。
だから答えはもちろん一つめの「最高級のメロンを差し上げなさい」ということ
なのですが、彼は子ども心に「おかあちゃん、なんでそんな勿体無いことを
せえと言うんやろ?」と思っていたそうです。「でも今の歳になってやっとその
意味がわかった。皆さんも周りの人を喜ばせるようなことを考えてください。」
という、素晴らしい乾杯の挨拶でした。
人間だれしも「欲」というものがあります。それをすべて否定する必要はないと
思います。欲望は「生きるエネルギー」になるからです。でもそれを最優先に
してしまってはいけない。「少しだけ」でいいからそれを我慢する。それが結局は
よい人間関係をつくり、ひいてはそれが自らの幸せにつながるのではないでしょうか。
昔ある先輩に、よい人間関係をつくる秘訣は「四分六の法則」だよと教わりました。
「五分五分」ではなく、自分は四分、相手は六分、相手に少しだけ分をもたせてあげる
だけで、ものごとはうまくいくんだよというお話でした。
自分はいつまでたっても欲の塊、日々反省ですが、人に何かをして差し上げる時は、
この「三つのメロン」の話を思い出し、「できるだけ譲る」ことを心がけたいと思います。
おかげさまで弊社は今月の12/20で「創立60周年」を迎えられることになりました。
これも今まで弊社を支えていただいた皆様のおかげと、深く感謝申し上げます。
60周年を記念し、今年の「ふいご祭り」は社員全員で賑やかにさせていただきました。
常務(前列右端の赤いネクタイ)のプロデュースでしたが、緊張あり、笑いあり、涙あり、
サプライズありで、感動いっぱいの楽しい宴会でした。
これからも社員一同、一層の努力を重ねてまいりたいと存じます。
どうか今後とも宜しくお願い申し上げます。