【H20年11月のコラム(第86号)】

1.イメージ吸着法
今月で私も46歳になった。
僕は孔子の
「子曰く、
吾れ十有五にして学に志す
三十にして立つ
四十にして惑わず
五十にして天命を知る
六十にして耳順(したが)う
七十にして心の欲する所に従って、矩(のり)を踰(こ)えず」
という言葉が好きで、昔と今とでは人の寿命が違うとはいえ2500年も
前によくもこんなにうまく人の一生を言い得たものだなあと思う。
この言葉を素直に受け取るなら、自分は「不惑」の真っ最中にいるわけで、
とにかく今は脇目も振らず自分の道を突き進め!ということになる。
しかしながら、人間の肉体の方は25歳頃をピークに下り坂に入るわけで、
特に最近では記憶力が落ちたことを実感することが多い。
それで3年くらい前に彦根出身の小田全宏さんを講師として記憶術の
セミナーを受けたのだがそれが実に面白かった。
その一つが「イメージ吸着法」という記憶術である。
どういう記憶術かというと、「覚えたいことを映像(イメージ)化し、
それを身体に吸着、すなわちくっつけて覚える」という方法である。
上のイラストはその「くっつける」場所の番号を示している。
(番号は20までで、部位の順番は覚えてしまう必要があります)
例えば山手線の駅を東京駅から左回りに覚えるなら、
1番の頭のてっぺんに「東京タワー」が立っている映像を焼き付ける。
次に2番のおでこ(額)には、「おでこを犬に噛まれた」ような映像を
強烈にイメージ化するのである。
「おでこ」→「犬に噛まれた」→「噛んだ」→「神田」という具合である。
同様に3番の目には、「メイドカフェの女の子のキラキラ光る目」をイメージ
する。すると「3番」→「目」→「メイドカフェの女の子」→「秋葉原」となる。
かなりこじつけのように思えるが、イメージの仕方はそれこそ全く自由で
とにかく自分がイメージしやすいことを頭に焼き付ければよい。
僕はこの覚え方でかなりの事を「完璧に」覚えることができるようになった。
京セラ創業者、稲盛和夫氏の「経営の原点12ヶ条」もその一つである。
例えば10番めの「常に創造的な仕事をする」では、自分の胸に
アインシュタイン博士の顔が貼り付いていることをイメージしている。
すると「アインシュタイン」→「すごい発想」→「創造的」と結びつくわけである。
また、一度に数人の方と名刺交換をして、順番はともかく、
その方たちの顔と名前だけは合わせたい時なら、例えば鈴木さんなら
その人の首に鈴がぶら下がっているようなイメージを焼き付ける。
大野さんなら、その人の家が広い原っぱに建っているようなイメージ。
山口さんなら山口百恵ちゃん(古い!?)の顔を貼り付けるようにする。
そういう風にすると案外さっとその人の名前が出てくるのだ。
ただし、間違ってもどんなイメージでその人を覚えているかってことは
口に出してはいけないが・・・。
長くなってしまったが、記憶術のセミナー講師をしてくださった小田全宏さんは
中学時代に成績が伸び悩んだ頃、ふと手にした記憶術の本のおかげで
以後成績が急伸し、その後見事天下の東大に進まれたそうである。
ものごとが「わかる」ということは
1.読める、2.書ける、3.イメージ化できる、4.構造化できる、
という4つのステップがクリアできることだとおっしゃっていた。
文字や文章で覚えるのではなく、いかに「イメージ」できるか、
すなわちやはり「右脳」を働かせることが大事ということである。
秋も終わりに近づいたけれど、日々「五感」を大切に送りたいものである。

株式会社アマダ様 富士宮事業所からの富士山 2008.11.5

